ネイルスクールが危ない。現場が教える時代が始まっている

ネイリスト 福岡

スクール卒業=即戦力ではない現実【P1】

「ネイリストになりたい」と思ったとき、最初に思い浮かぶのがネイルスクール。資格を取ればすぐにサロンで働ける――そう信じて、一生懸命に時間とお金をかけて学ぶ人も多いでしょう。

でも、いざサロンに入って働き始めると「全然通用しない」「また一から教わらなきゃいけないの?」と、現実とのギャップに驚く方も少なくありません。

たとえば、ネイル検定では丁寧さが重視されますが、サロンワークでは「丁寧で早い」技術が求められます。接客だって、マニュアル通りにはいきません。実際のお客様を相手にする現場では、臨機応変さや人との距離感など、スクールでは学びきれなかったことが次々と押し寄せてきます。

「せっかく高いお金を払って資格を取ったのに…」
そんな気持ちになってしまうのも無理はありません。

このような声を、ネイル業界全体がしっかり受け止めなければ、これからネイリストを目指す人たちの入り口が、どんどん狭くなってしまいます。


決してネイリスト協会を批判している訳ではありません。【P2】

ここ数年、ネイルサロンの求人を見ると、「未経験OK」「資格不問」「スクール卒業していなくても可」といった条件が増えてきています。これは、ただ間口を広げているだけではなく、サロン自身が“育てる場所”としての役割を持ち始めていることを意味しています。

実際に福岡や都心部を中心に、サロンで働きながら基礎技術を身につけていける仕組みを整えているお店が増えています。中には、「研修費は一切不要」「材料費もサロン持ち」「むしろ給与をもらいながら学べる」といったスタイルもあります。

一方、ネイルスクールに通えば、コース料金は数十万円から100万円以上。道具代や教材費も含めれば、さらに大きな出費です。その上で、結局はサロンで一から学び直すとなると、時間もお金も無駄に感じてしまう人もいるのが現実です。

こうした背景から、「現場で学べるなら、最初からサロンで働きながら覚えたほうがいい」と考える人が増えるのは自然な流れでしょう。

そしてこの流れは、もう一時的なものではありません。
今後、ますます多くのサロンが「実践型の育成スタイル」へとシフトしていくことが予想されます。


ネイルスクールに頼らない選択肢が広がっている【P3】

あえて現場目線で「資格のあり方」や「育成の在り方」に問いかけをしたいのです。

資格を取得することで、基礎知識や一定レベルの技術を証明することができます。それはたしかに意味のあることですし、お客様にとっても安心材料になります。逆に言えば「安心の材料にしかならない」。実際にサロンで働く中で求められるのは、SNSで見るような魅力的なネイル。その資格をどう活かすか、はもう関係ありません。客様の満足につなげるかといった実務的なスキルや接客力は資格の意味と、かけ離れて来ています。

現場では、お客様一人ひとりに合わせて施術の内容も時間も変わりますし、求められる対応力や判断力も高いものがあります。こうした点においては、資格の有無よりも「現場経験」や「コミュニケーション力」が重要視されるのが実情です。

だからこそ近年、「資格がなくても、一から教えます」という実践型のサロン育成が広がりを見せています。これはネイルスクールの価値を否定する流れではなく、時代や現場ニーズに応じて育成方法を柔軟に見直していくべきという問題提起なのです。いずれ、ネイルスクールで学ぶよりネイルサロンで学んだ方が安くて速いと言う認識に変わりつつあります。それだけ全国的に素人からネイリストに育てようとネイルサロンの新たな事業が、広がっています。

今後は、スクールとサロンが対立するのではなく、連携しながら“即戦力”となるネイリストの育成を目指す方向へと進んでいくべきではないでしょうか。


資格と実務は別もの?今、見直される「即戦力」の価値【P4】

ネイルの仕事に興味はあるけれど、「資格がない」「スクールに通うお金も時間もない」――そんな理由で一歩を踏み出せない方は、実は少なくありません。ですが今、そういった方々にも開かれた新しい道が、少しずつ広がり始めています。

それが、サロンでの実践を通じて技術と接客を学び、働きながらネイリストとして成長していくスタイルです。

こうしたサロンでは、最初は研修として基礎から技術を学び、少しずつ実践に移行していきます。講師役となるのは、実際にそのサロンで働いている先輩ネイリスト。だからこそ、スクールでは学べない「現場でしか身につかないコツ」や「お客様対応のリアル」も自然に吸収できます。

しかも、ほとんどのサロンでは学びながら収入を得ることができ、学費をかけずにネイリストを目指せるという大きなメリットもあります。

ネイルスクールに通えば、入学金・授業料・教材費を含めて100万円前後の出費になることもあります。それに対して、サロン研修であれば、“お金を払う”のではなく、“働きながら学べる”。この差は経済的にも非常に大きく、将来への不安を減らす選択肢となっています。

そしてこの育成スタイルは、福岡をはじめとする都市部を中心に、確実に広がりを見せています。
それは、「資格がないとネイリストになれない」という固定観念が、少しずつ解けはじめている証でもあります。


「資格がすべて」じゃない時代に、自分に合った道を選ぶ【P5】

これまでネイリストになるには、まずスクールに通い、資格を取得することが“常識”とされてきました。しかし今、ネイルの世界は少しずつ変わり始めています。

資格があることに越したことはありません。ただ、それだけにとらわれず、「自分に合った育成環境」や「成長できる働き方」を選ぶことが、これからはより大切になっていくでしょう。

たとえば、実際のサロンで働きながら学べる環境を選ぶことで、お金をかけずに、現場で役立つ技術や接客を自然と身につけることができます。こうしたスタイルを選んだ人の中には、「資格がないままスタートしたけど、今では常連のお客様が何人もついている」というケースも少なくありません。

これからネイリストを目指す方へ伝えたいのは、「どの道を選んでも、自分らしく成長できる環境はある」ということです。スクールでじっくり学ぶ道も、現場で実践しながら学ぶ道も、それぞれに良さがあります。

そして業界全体としても、どちらか一方を否定するのではなく、時代に合った柔軟な選択肢を認め合うことが、これからのネイル業界をより明るく、開かれたものにしていくはずです。

未経験だからこそ、自分に合う“ネイリストのはじめ方”を見つけてほしい。
その第一歩を、焦らず、安心して踏み出してください。

実戦力を身に付けるネイルスクール

ネイリスト 福岡